長崎県北部の離島、対馬(つしま)には古くから島在来の「対馬地鶏」が飼養されています。
対馬地鶏は、雌雄ともにニワトリの特徴の肉垂れ(あごからぶら下がっている肉の塊)がなく、
代わりにひげ状の羽毛が生えています。
このような系統は、日本では新潟県の「佐渡地鶏」と沖縄県の「琉球地鶏」にしかみられないので
大陸系の血統が含まれてるのではないかといわれています。
肉は赤身でシコシコと歯ごたえが素晴らしく、肉質のキメの細かさは絶品でとてもジューシーです。
肉味の良さから、郷土料理の「いりやき」の素材として珍重されてきました。
「いりやき」とは対馬に古くから伝わる郷土料理で、地鶏や魚、たっぷりの野菜を具材とする寄せ鍋の一種です。
もともとは材料の鶏肉を椿油でいってから料理していたため、「いりやき」と名付けられたとの説があります。
味付けは地域や家庭で異なりますが、冠婚葬祭や各種行事などの際によく振る舞われ島民に親しまれてきました。
「いりやき」のレシピ ※おうちごはん研究家の、金丸 利恵さんのレシピを参照させていただきました。
<材料2人分>
・鶏もも肉・・・1枚
・サラダ油・・・大さじ1~2
・ブリ(切り身)・・・1枚
・木綿豆腐・・・1/2丁
・板こんにゃく・・・1/2枚
・白菜・・・1/8株
・しめじ・・・1/2パック
・白ネギ・・・1/2本
・春菊・・・1/3袋
・そうめん・・・お好みで
(かつおだし)
・水・・・600ml
・かつお節(だし用)・・・20g
(調味料)
・しょうゆ・・・大さじ4
・みりん・・・大さじ3
・塩・・・適量
<作り方>
①鶏もも肉は、食べやすい大きさのブツ切りにします。
ブリは表面の水分をキッチンペーパーでしっかり拭き取り、4等分にします。木綿豆腐は4等分にします。
②板コンニャクは熱湯で茹で、アク抜きしてから短冊切りにし、白菜はザク切りにします。
しめじは石づきを取り、ほぐします。白ネギは斜め切り、春菊は長さを半分に切ります。
③鍋にかつおのだしの分量の水を入れ、強火にかけます。
沸騰直前まで温めたら弱火にし、かつお節を入れて2分置きザルでこします。
④そうめんを入れる場合は、たっぷりの熱湯でそうめんを袋の指定時間茹で
ザルにあけて流水で冷まし水気けを切っておきます。
⑤鍋にサラダ油を入れ中火にかけます。鶏もも肉を加え、鶏もも肉の脂が出て両面を焼き色がつくまで焼きます。
⑥⑤に③と(調味料)の材料を加え、ひと煮立ちさせます。
⑦⑥に板コンニャクと白菜を加え、ひと煮たちして白菜が柔らかくなったら、
ブリ・木綿豆腐・しめじ・白ネギ・春菊を加え、さらに煮ます。
⑧ブリに火が通ったら出来上がりです。鍋の最後にそうめんを加え、温めていただきます。
※(かつおのだし)は市販のだしの素や、だしパックでも代用できます。
塩分が含まれているものがあるので、味見をしながらしょうゆの分量で調整してください。