神社に当たり前にある鳥居。
鳥居をくぐるときお辞儀をして入る人を見かけたことがありますが、
鳥居をくぐるときのマナーや鳥居の意味や由来、色の意味など
鳥居にはどんな意味があるのか疑問に思ったことはありませんか?
今回は、鳥居について調べてみました。
鳥居にはどんな意味や由来があるの?
鳥居は「結界」といわれる、「神様の領域を表すもの」とされています。
神域への玄関口のことで、鳥居の先は神様の領域を示しています。
鳥居の名前の由来は、諸説あり、はっきりと断定されていません。
ですが、最も有力とされているのが、古事記の天岩戸(あまのいわと)説です。
天岩戸に閉じこもってしまった天照大神を誘い出すために、
岩戸の入り口にあった宿り木に鳥を乗せ、鳴かせたという言い伝えがあります。
鳥が乗った木の向こうに神様がいるという様子。
それがそのまま鳥居という建造物になったという由来です。
他にも
・昔から神々しいものに縄を張って祀ってきたが、それが鳥居に転じたとする説。
・「止まり木」(または「神前止まり木」)が転じたとする説。
など様々な説があるようです。
鳥居の色の意味は?
鳥居には、主に赤(朱色)と白(木や石の素材そのものの色)2種類の色があります。
【赤の鳥居の意味】
仏教で、赤(朱色)は「魔除け」の意味があります。
鳥居は、神様の領域を守る結界なので、魔除けの意味を持つ
「赤」を塗ることで、さらに守る力を強めたという意味があります。
【白の鳥居の意味】
もともと神社の鳥居は「神聖」という意味をもつ白木が主流でした。
やがて仏教が伝来し、仏さまが日本人に受け入れられると、
「神仏習合(神と仏を一緒に祀る事)」という考え方が定着しました。
朱色は仏教から伝わってきた色で、神仏習合により
白木から朱色に変えられていきました。
しかし、江戸時代後期に入ると「神仏分離(神様と仏様は別々)」
という考え方を持つ人が増えてきました。
それから「神仏習合」の考え方で変えられた鳥居の朱色が、
本来の白木に戻る神社も出てきました。
日本を代表する神社の「出雲大社」も現在では白木ですが、
白→赤→白と歴史の流れに乗って、色が変わっており、
現在では、白木の鳥居に戻っています。
鳥居の正しいくぐり方は?
最初に書いたように、鳥居の意味は、「神域と人が暮らす俗界の境界」です。
鳥居には、くぐることで穢れを祓うという意味があります。
鳥居の前に来たら、帽子や日傘などは必ず取ります。
コートなども脱ぐのが正式な参拝方法ですが、
天気や気温によっては脱がなくてもいいとされています。
鳥居をくぐる前に、軽く一礼します。
この時、立つ位置は鳥居の中央より左で、くぐるときは左足から踏み出します。
なぜ左に立ち、左足から踏み出すのかというと、
神道では左は神、右は人を意味し、左に立つことで、
神様に近づくという意味があります(異説あり)。
参道を歩くときも左側を通ります。
参道中央は「正中」という神様が通る道だからです。
途中で方向転換したり、参拝を終えて帰るときも、
参道の左側を歩きましょう。
最後に、鳥居を出たところで社殿に向かって一礼します。