備長炭の由来や製造方法は?使用方法や注意することは何?
備長炭の名前の由来は?
炭と言えば、備長炭と思う方が多いのではないでしょうか?
備長炭は馬目樫(ウバメガシ)を原木とした硬度15度以上の白炭の代表格です。
語源は江戸時代に紀州の商人の備中屋長左ェ衛門が考え販売したことが始まりです。
製造法は?
焼き方は窯の中に空気を入れないようにして、ゆっくり日にちをかけ温度を上げていきます。
完全に炭化したところで窯のふたを開け、空気を入れて行き、さらに温度を上げ1000度以上にします。
この時、表面の皮が燃え落ち、木の中に残っている揮発性のガスが外に出て燃えます。
次に、その高温の炭を4~5メートルの鉄のカギ棒で引きづり出し灰と砂に水を含ませた土をかけ、
急激に温度を下げ冷やしていきます。
なぜ備長炭で焼くとおいしく焼けるの?
備長炭の特徴はとても長時間燃え続けるということです。
ふつうの炭と違い、炎がほとんど無く、炭自体が発熱して燃えるため遠赤外線が非常に多く出ます。
遠赤外線の特長は焼く材料の表面だけでなく、中の方へ熱が入っていくため強い火で焼いても表面が、
焦げずに早く焼けます。
また短い時間で焼け、材料のうま味や水分を逃がさず美味しく柔らかく焼く事が出来ると言われてます。
さらに炎が出ないため黒こげになりにくく、風味を出し、苦味がでません。
ガスなどで焼いた場合は火を強くすると表面が焦げ、中は生の状態が残り、火を弱くすると今度は
うま味や水分が出てしまい堅くなったりするそうです。
備長炭使用法は?着火法と火の管理方法は?
備長炭は、とても火が着きにくい炭です。
ガスの上で弱火で15分~20分ぐらい真っ赤になるまで焼きます。
この時、芯まで真っ赤にしないとコンロに入れてから消えてしまうことがあります。
また、1本や2本では消えるので5本以上一度にやったほうがいいと思います。
大きなコンロを使う時は真っ赤になった炭をまとめて置きます。
空気が入りやすい様にならべずにビラミッドまたは井型に組むと良いそうです。
その上に黒い炭を必要分置きます。
そして30-40分すると全体に火が着いてきます。
そこでコンロ全体に広げると良いでしょう。
ただし横に広げ過ぎぬように注意をして下さい。
炭の節約は出来るだけ横に広げずに、高さに多く使い、火を強くする方が良いと思います。
強い火で素早く炊き上げるのが、効率的かつおいしく焼く秘訣です。
火加減は炭の量、特に高さを調節する事で大きく変わります。
備長炭は季節や色々な条件で いつも同じ物ではありません。
温度が上がり過ぎて炎が出る時は、下から空気が入りにくいように横にきっちり詰めて並べます。
逆に温度が上がらない時は炭にすき間を開けるようにして空気を十分に入れることが肝心です。
備長炭で焼くコツは?
通常は早く火が通るので焼き過ぎに注意することです。
また、特に脂分の多い食材の時は 炭の高さの低い場所を使います。
そしてタレの燃えかすなどで 炭が黒くなった時は炭を裏返すようにしましょう。
脂などが落ち、炎が出たり、異常に温度が上がり過ぎた時は、水または氷をかけるとよいでしょう。
少々かけても備長炭は消えません。
30分に一度ぐらいは、炭を触って灰を落とし炭を縦ぎ足します。
急いで炭を追加して火を大きくしたい時は、黒い炭を下にしき上に赤い炭を置いて下さい。
備長炭を使用する際の注意は?
ガスで着火するときは火を短くして弱火でゆっくり火をつけることです。
追加する炭は火のそばに置き、温めて水分をぬきましょう。
強く燃えている炭の上に置かずに横に置きゆっくりと火をつけます。
俗に炭を洗って使うと言いますが、確かに水に濡れているとゆっくりと温度が上がりますが、
やはり水分によって弾く事がありますのですすめられません。
保管の時は臭いを吸う事があるので臭いや湿気に気をつけましょう。